歯科ブログ

お口の中のできもので、悪性または悪性の疑いがある場合(1)

2008年06月20日

お口の中のできもので、悪性または悪性の疑いがある場合、通常の開業医の診療所では、顕微鏡検査をしないで、ただちにに大学病院を紹介するのは、一般的な考え方です。

 

理由は前回も少しお話ししましたが、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

 

(1)周囲の健康な組織を含めたできものの一部を切除して、病理専門医により病理組織検査(顕微鏡検査)を行うのは、悪性のできものの確定診断にはもっとも確実な方法ですが、一部分を切除することによって悪性のできものが急激に広がってしまう可能性が高いため、通常は、

 

①侵襲の少ない細胞診断を先に行います。

しかし、確定診断は困難であるため、通常、他の方法を併用します。

 

②入院して行う。

また、悪性の疑いが強い場合、病理組織検査を行うと同時に(あるいはその前に)、抗がん剤を投与し、腫瘍の広がりを抑制します。

 

③手術直前、または術中に、迅速冷凍病理検査を行う。

この方法は、通常の方法が困難で深部に存在している腫瘍の確定診断、(口腔領域の場合:舌下腺、顎下腺に発生している腺癌など)、切除された組織の悪性の有無、およびサジーカルマージン(手術して取り除いたできものの境界部分)の確認には、欠かせない方法です。

 

(2)顕微鏡検査のため、悪性のできものの一部を切除した場合、正常な組織の治りと違い、腫瘍の急速な広がりはもちろん、その治りが悪く、二次感染も起こしやすいです。

このため、後日、できものを除去するための手術の時、切除範囲が分かりにくくなり、手術が困難になります。

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